『ザ・マペッツ』

監督:ジェームズ・ボビン
脚本:ジェイソン・シーゲルニコラス・ストーラー
音楽:クリストフ・ベック
出演:ジェイソン・シーゲルエイミー・アダムスクリス・クーパーラシダ・ジョーンズジャック・ブラック、他

★★★☆

マペットが出てくる海外番組、例えば『セサミストリート』とかを全くといっていいほど見ていないので、カエルどっかで見たことあるような…とは思ったものの実はシリーズものだったとか後から知ったんですが、そんな予備知識のない僕でも楽しめましたし、観終わったあと何とも言えない幸せな気持ちになりました!


マペットと人間が共存する世界、「ザ・マペッツ」のブームは去り、彼らの劇場は荒廃した様子…しかし地下には石油があり、悪どい石油業者が土地を奪おうとしているので「ザ・マペッツ」を再結成してショーを行いお金を集めて取り戻そう!っていう話です。

ジェイソン・シーゲルが脚本・主演を務めているので、『40男のバージンロード』とか『寝取られ男のラブバカンス』とかのイメージしかない僕は、どういう仕上がりになってるのか見るまで見当がつかなかったんですが、ストレートな内容で少し意外でした。(ディズニーだから当然か)
ただ、メタ視点が入ってくるあたりが彼のエッセンスなのかなと。
劇場を買い戻すためには1000万ドル必要とわかるシーンで、「これがこの映画のキモになるところだ」みたいなことを言ってみたり、よくある地図上で移動する表現で本当に移動できちゃったり。
ただのベタになっちゃいがちなところを上手く笑いに持っていけてたと思います。
それと、後半の「なりたい自分になるんだ」的な展開は『アイアン・ジャイアント』好きとしてグッときました。
ジェイソン・シーゲルなんて良い台詞あんた…

あと、エイミー・アダムスが可愛い!
楽しみにしていたLA旅行、ジェイソン・シーゲルにほっとかれて、「一人で」ご飯たべたりいろんなとこ行ったりしたのよ、って言うシーン、類語辞典を開きながら色んな言い回しで「一人で」を言うところとか可愛すぎてたまんなかった…
マペットと私のどっちをとるの、って選択の余地も与えてくれた上に理解もしてくれるし、いい子すぎるでしょ!!
しかも最後は窮地に追い詰められたマペットたちを一緒に助けにいっちゃって…結婚してください!!って本気で思いましたよ!!


音楽もすごく良かったです。
オープニング、ポール・サイモンの「me and julio down by the schoolyard」で始まるんですが、僕の大好きな『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』でもかかってたなーって嬉しくなりました。

マペッツが寂れた劇場を掃除する場面で、音楽かけないと!って「We bulit this City」がかかるとこ!

80年代感バリバリのこの曲、画面に映るマペッツたちが古臭いっていうわけでは全然ないのですが、ものすごくマッチしてました。
わくわく感、楽しさ、それとちょっとしたノスタルジックな感じとあって、良いシーンだったと思います。

この動画にこの映画の素晴らしさがすべて詰め込まれているような…!
ただ時系列をめちゃめちゃにいじっていて、ラストシーンも写っちゃってるので未見の方は注意です。
公式なのに…


カメオ出演でいろんな人が出てくるのも楽しかったですね。
エミリー・ブラントウーピー・ゴールドバーグデイヴ・グロール(最初『アルゴ』のベン・アフレックに見えた)などなど豪華でした。
個人的に一番嬉しかったのはファイスト!

この替え歌をものすごく気に入っていて、なんとなくこの動画のことを思い出しながら観ていたので、ファイストが出てきて1フレーズ歌ったときには思わずすぐ巻き戻しして繰り返し観ちゃいました!
ナイスキャスティングですよこれ!


最後に、これは人の感想を読んでいて気がついたのですが、マペットたちの演技がすごい。
見ている間、それに全く気が付かないほど自然なんですよね。
ピクサーやドリームワークスのCGのようには表情に変化は付けられないはずなのに感情が読み取れるし、まるでピクサーのCGを観ているかのような自然な演技、表現。
ジェイソン・シーゲルエミリー・ブラントなどなど実写の人々と一緒に写っていても違和感が全くない!
マペットすごいなぁ、やるなぁと!

この映画で示唆されているように、マペットものは今廃れている傾向にあるのかもしれませんが、これをきっかけにまた復活して欲しいなと思います!
どうやら続編が製作されることが決まっているらしいので、次は映画館にいって応援したいな!


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エミリー・ブラントにはまっちゃたので今度はこれ観たいです。
噂によるとこの時はもっと可愛いとか…!

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これにも出てたんですね。
あまり好きじゃなかった記憶があるんですが、改めて見直したいとおもいます。