『シュガー・ラッシュ』『紙ひこうき』

初めてピクサー映画を劇場鑑賞してきましたよ!
同時上映で観れる短編アニメが嬉しくてしょうがないですね…!
ということでまずは、短編アニメ『紙ひこうき』から。



原題:Paperman(2012/アメリカ)
監督:ジョン・カース
製作総指揮:ジョン・ラセター
音楽:クリストフ・ベック
声の出演:ジョン・カース、カリ・ウォールグレン、ジェフ・ターリー

★★★★

男が駅で出会った女の人に一目惚れしちゃって、仕事が手につかず、偶然窓の外を見ると向かい側のビルにさっきの女の人が…!目の前に積まれた書類を紙ひこうきにして飛ばして気づかせよう!
って感じで始まります。
結局飛ばした紙ひこうきは1つも届かず、女の人は気づかず去ってしまい、慌てて追うももう姿は見当たらずやけくそになっていると…
落ちて山となった紙ひこうきが踊りだして、男を強引に引っ張っていき、1つの紙ひこうきは女の人を電車に導いて…再び2人が駅で出会ったところで終わる。

書いてしまうとすごくつまらない(というか書き方がヘタクソ)気がするんですが、
ストーリー的、絵的に新しいことはないんですよ。
あーなんか今までのディズニーアニメで観たことあるような…って誰しも思うくらいのベタ中のベタなんですが、僕はこれ観て泣いちゃいまして…

それは偏に、音楽の力です。
このアニメの音楽はずるい!!
女の人が消えちゃって、ああ…と落ち込む音楽から、紙ひこうきたちが踊りだすところで希望が差し込むような音楽が鳴り、さらに女の人が紙ひこうきに導かれだすところで音楽が弾み出す!
嬉しそうに紙ひこうきを追いかける女の人+この音楽は泣きますよ…!

映画音楽家クリストフ・ベック、他には『ハングオーバー!』シリーズや『ブラザーサンタ』『デート&ナイト』などのサントラに関わっているようです。

『紙ひこうき』、すげー良かったけど曲の力が7割!ずるい!と、いう感じでした。

そして、『シュガー・ラッシュ』。


鑑賞:2013/03/28(ユナイテッド・シネマ キャナル
(吹き替え、3D版)

原題:Wreck-It Ralph(2012/アメリカ)
監督:リッチ・ムーア
脚本:フィル・ジョンストン
製作:クラーク・スペンサー
製作総指揮:ジョン・ラセター
声の出演:山寺宏一諸星すみれ花輪英司田村聖子、多田野曜平、友近辻親八最上嗣生、高岡瓶々、他

★★★☆

ストーリーは端折ります。
ゲームセンター版トイ・ストーリーみたいな設定で、ヒーローになりたい悪役が主人公です。

まず、ちゃんと実在のゲームキャラを登場させてくれたのが素晴らしいですね。
スト2のリュウとケンが「波動拳昇竜拳!」とかやってて、ゲームセンターが閉まったら「ふぅ。飲みにでもいくか」
なーんてやってたりしてわくわくする。
春麗キャミィの登場も嬉しかったです。やっぱりここ出してくれないと!
ただ二人共背景で歩きながらしゃべってるのが見えるだけなので、一瞬映画から離れて会話の内容とか想像するほうに気がいっちゃいました。

スト2からは他にザンギエフ、ベガ、他のゲームからはクッパソニックドクター・エッグマンパックマンスペースインベーダーメタルギアの「!」、セリフだけですが「ララ・クロフト」とかも出てきててうーんたまらん!!楽しい!!という感じでした。
(他の登場ゲームキャラについてはwikipediaで。)

悪役の集まりのシーン↓

で、内容なのですが…
まあ子供向けのアニメとしては十分良くできた良作なのでは?という感じでした。
吹き替え版が余計にそういう作りになっているのかもしれませんが、主にギャグが子供向けかなーっていう感じで。
ちょっと笑えない…もっと言うとサムく感じるとこもちょこちょこあったり。

あと、主人公の悪役が登場するゲーム、「フィックス・イット・フェリックス」の中の主人公、フェリックスがずーっとこいつ気持ち悪いなぁとしか思えなくて。
まず、稼働30周年お祝いパーティに悪役であるラルフを呼んでないあたりでこいつ最低やなぁと!
周りのモブキャラはもっと露骨に嫌悪感を出してましたが、こいつの「できれば君には来てもらいたくないんだよなぁ」みたいな態度がいらいらきちゃって…このあと結構活躍しちゃったりするだけにここでの態度が気に入りませんでした。
というか、トイ・ストーリーみたいに、オン・オフがはっきりしてる設定なんだから、なぜこいつらは悪役を毛嫌いしているのかよくわからない。

それと、このあと別のFPSのゲームの女軍曹にこいつが一目惚れするんですが、フェリックスが気持ち悪すぎる!!
ディズニー特有の、女性に惚れ込んだ男の顔ってあるじゃないですか。
それが今回初めてものすごく気持ち悪く見えちゃって、もうずーっとこいつのこと嫌いでしたよ。
最後うまくいって結婚しちゃうしね。なんだよと。

本筋に関しては、うん、良かったかも!という感じでした。(適当すぎる感想)
というのも話が特に印象に残らなくて…
急に全部うまくまとまっちゃった感じがしたというか。おお、全部解決したの…ね?みたいな
最後の悪役のままでいいや、ってラルフが思う理由、ビルの上から落とされるとき、一瞬「シュガー・ラッシュ」で活躍しているヴァエロペが見えるから、っていうのにはグッと来ましたけど。

(ヴァネロペ、可愛かったんですが、改めてディズニーの美人な女性って妙に色っぽいというか、ビッチ臭がするな〜って思いました。『紙ひこうき』の女性然り。)

それと、ポスターなどなどに結構ザンギエフとかベガとかドクター・エッグマンとか出てて、ゲームの悪役たちが活躍する、のかなーと思ってたらほとんど登場しなかったというところにもがっかりしました。
やっぱり権利問題など障壁が高いんでしょうけど、つかみとしてしか登場しなかったのは残念ですね〜。
最後まで、ここで悪役たちがラルフの危機を救いにくるんじゃないか?こい!!
とか思いながら見ちゃったのもあって、肩透かし食らった感じもありました。

↑こんなポスターなのに!

と、全体的に褒めてない感じの感想になっちゃいましたけど、それなりに楽しめたので全然観に行って良かったなと思ってます。

それは3Dで観たのも大きかったかなと。
僕は映画館で3D映画を見るのが、『アリス・イン・ワンダーランド』、『ホビット』、『シュガー・ラッシュ』と今回で3回目だったんですけど、今回が一番3Dの出来が良かった気がします。
やっぱりアニメと3Dの相性がいいんでしょうか?
飛びだすというよりも、奥行き感に重点を置いてるのもいいなあと。
最後、ラルフが空高く連れてかれるとこの地面の遠さ、高所恐怖症の人は一瞬びくってしちゃうんじゃないかってくらい高さを感じました。

あっ、それとエンドロール!!
さすがディズニーですね、エンドロールが素晴らしくよく出来てるなぁと思いました!
というわけで、終わり良ければすべて良し、なのかもしれませんが『シュガー・ラッシュ』楽しかったです!


アカデミー賞長編アニメーション部門受賞はこっちでした。
断然『シュガー・ラッシュ』のほうが面白いと思うんだけどな…
モンスターズ・ユニバーシティ』は超楽しみにしてます。
いつものピクサークオリティになってるといいな。